味わうということ

ふだん食事には少しは気を使っている方なのですが、忙しいとつい簡単に済ませたり、
外食に頼りがちになってしまいます。
きちんとしたものを選ばないでいると、すぐに心身ともに疲れてきます。
時には食物のエネルギーに働きかけることもしますが、
そこまでしなくても、誰でも、ただ食物や水に感謝し祝福するだけでも、
そのエネルギーは変化していきます。

感謝祝福といっても、いつもいつも「この食物を私にもたらしてくれたすべての人々に、
動物たち、植物たち、地球の大地と海に太陽に、そして自分自身に感謝いたします。
これらのものがより良い形で私の血となり肉となり…」ブツブツ…などとやっていたら、
なかなか食べ始めることもできません。

先日、ある方から「赤ちゃんが食べながら『アムアム、ン〜ン〜』という声を出すのは、
インドの聖音a、u、mに通じる音韻で、祝福しているのだ。」という話をお聞きしたため、
さっそく、「アムアム…」などと心の中で呟きながら(さすがに声には出せず…)
堪能しつつ食べてみたところ、確かにこれは祝福してるんだ、という感覚がありました。
大人でもよく、美味しいと「ン〜、ンマ~イ!」とか、うなってしまうことがありますが、
ちょっと似ていますね。
ほんとに美味しくなければ、出てこない声です。

実際には、赤ちゃんを真似る必要もないのですが、ただ、無意識に食べるのではなく、
ほんの少し意識を集中して向けてみるだけで、食べ物をより深く味わうことができ、
自分のエネルギーになめらかに力を与えてくれる感じがありました。
よく「人生の機微を味わう」と言いますが、食物に限らず、
味わう、ことはやはりとても重要で、
人生の旅路を一瞬一瞬、祝福することでもあるように思います。
なにはともあれ、人生、美味しく楽しく食べなくちゃ。